1. プロジェクト簡単紹介

1.1 プロジェクト背景

1.1.1 製品簡単紹介

本件プロジェクトは遼源市の地理的優位性、資源の優位性を活かし、遼源市東豊県に常温冷凍庫、取引ホール、集散地、総合サービスセンター、金融サービスセンター、倉庫などの施設を建設、漢方薬材の取引、貯蔵、加工、研究開発と物流を一体化した総合的なサービスプラットフォームを構築する。

1.1.2 市場の見通し

中国は漢方薬材資源に富み、漢方薬産業を大いに発展させる天然の優位性を持っている。中国中医科学院漢方薬研究所の統計によると、薬用植物、薬用動物、薬用鉱物という3種類は、現在それぞれ11146種、1581種、80種が確認される。

ここ数年来、国は漢方医薬事業の発展を重視し、一連の手厚い支援政策を打ち出し、絶滅危惧種由来薬材の人工繁殖技術、優良な漢方薬の種子種苗技術を重点的に発展させ、中国漢方薬の規範化栽培養殖を推進、漢方薬の産業化・商品化・適度な大規模化発展を奨励する。現在、中国の漢方薬業界は規模化・集約化・産業化の栽培基地を形成し、栽培品種は200種類以上で、そのうち60～70種類はすでに大規模な生産能力を備えている。

ここ数年来、中国の漢方医薬産業は著しい進歩を遂げ、同時に上流の漢方薬材栽培の発展推進に繋がった。2023年、中国の漢方薬材栽培業界の市場規模は約2270.92億元で、堅調な成長態勢を維持してきた。

中国の農業供給側構造改革の推進に伴い、中国では、漢方薬材産業に対する支援力が絶えず強化され、同時に人口構造の変化や、人口の増加が続き、野生漢方薬材資源だけでは国民のニーズに応え難く、人々の健康観念の変化や医学モデルチェンジ、漢方医薬と西洋医薬の優位補完がすでに中国特色のある医薬衛生と健康事業の重要な特徴と顕著な優位性になっている中、中国の漢方薬材の栽培種類はますます多様化し、漢方薬材の栽培規模は絶えず上昇している。2023年現在、中国の漢方薬材栽培面積は5626万ムーで、年間生産量は約520.42万トンであった。

ここ数年来、中国の漢方医薬業界に対する支援力は絶えず強化され、漢方薬材栽培基地建設の資金支援、漢方薬材栽培農家への補助金など、一連の支援政策が打ち出された。これらの政策は漢方薬材栽培業界の発展に良好な環境を作っている。人々の健康意識向上、漢方医薬の受入れ度が向上しつつある中、国内市場における漢方薬材の需要増が続いている。特に高齢化社会への急速な移行につれ、漢方薬材のニーズ増に拍車をかけている。2019-2023年中国における漢方薬材の販売量は444.00万トンから約505.64万トンに増加した。

ここ10年来、中国の漢方薬材と煎じ薬の輸出は安定した態勢を維持し、輸出額がほぼ10億ドル～15億ドルの水準を維持している。コロナの影響を受けた2020年に漢方薬材と煎じ薬の輸出は急増し、輸出額が前年比14.8%増の13.2億ドルに達し、ここ10年来の高値となった。

漢方薬材の細分化分野の輸出入状況を見ると、漢方薬材抽出物は59.7%の割合で輸入貿易でトップを占め、漢方薬煎じ薬と漢方薬ヘルスケア製品はそれぞれ21.5%と40.2%で輸出主力となっている。長期的には、政策支援と国際貿易環境の改善に伴い、中国漢方薬類製品の輸出入貿易は安定しながら好転に向かう見込みである。

輸出市場から見ると、RCEP地区はすでに中国の漢方薬材と煎じ薬輸出の主要な目的地となっており、トップ10市場のうち、日本、ベトナム、中国香港、韓国、中国台湾、マレーシア、シンガポール、タイは輸出総額の80%近くを占め、トップ10市場のうち日本、香港、タイだけがプラス成長を維持している一方、他の市場はいずれもそれぞれの程度で下落している。2023年、日本市場シェアは21.7%を占め、輸出額は前年同期比15.4%増の28692.3万ドルであった。ベトナム向け年間輸出額は前年同期比22.3%減少した。主に大口品種の肉桂による影響によるものである。肉桂は中国のベトナム向け輸出総額の半分を占め、2023年には前年同期比49.5%減で14189.3万ドルから7159.6万ドルに激減した。

輸入市場から見ると、アジアは中国の漢方薬材と煎じ薬の主要輸入源であり、中国の輸入生薬の約90%はアジアからの輸入品である。2023年、中国の漢方薬材と煎じ薬の輸入総額は62236.7万ドルで、輸入総額の45.3%を占めるインドネシア、カナダ、ミャンマーは中国のトップ3の輸入源である。2023年、インドネシアから中国に輸入した漢方薬材・煎じ薬の金額は前年同期比6.8%減の14470.5万ドルであった。インドネシアの香料類製品は相対的に優位で、中国の主要輸入源である。ミャンマーは第3位の輸入元国である。ミャンマーから中国に輸入した主要製品はキョウオウである。2022年のキョウオウ輸入量が200%近く増加した為、市場供給源が十分で、それ故、2023年にキョウオウの輸入量が下落した。そのほか、ベトナム市場は注目すべきである。2018年ベトナムから中国に輸入した漢方薬材と煎じ薬の金額はわずか18万ドルであったが、2023年になると、複合年間成長率192.1%で3828.3万ドルに急増した。

吉林省は全国の漢方薬材重要産地の一つであり、特に薬用生物資源に富む長春-白城山区は「中国三大漢方薬遺伝子ライブラリ」の一つとして位置付けられている。吉林省は薬用資源が2790種類で、全国の重点調査対象となる生薬363種類の37.7%を占める137種類を保有する。そのうち、高麗人参、鹿茸などの生薬道地性が際立っており、吉林高麗人参の産量は全国の60%、世界の40%程度を占め、ニホンジカ養殖数は全国の50%程度を占めている。主要な道地生薬の品種には、高麗人参、西洋人参、平貝母、五味子、淫羊藿、龍胆草、霊芝、蒼朮、細辛、黄精、天麻、防風などがある。関連データによると、2023年、吉林省は高麗人参産業の総合生産額だけで700億元を超えた。

国家が全国民の健康を重視し、北東を振興する背景の下で、吉林省の漢方医薬は急成長を遂げ、比較的完備した漢方医薬管理体系を構築し、漢方医学医療、保健、科学研究、教育、産業が全面的に発展する構造を初歩的に形成した。また、漢方薬産業の大省である吉林省は、東部の長春-白城山がかねてより「世界生物資源金庫」と呼ばれ、全国有名な三大「漢方薬材遺伝子ライブラリ」の一つであり、天然グリーン漢方薬材の生育に良好な生態環境を有し、漢方薬材の品質が優れ、漢方薬資源の優位性が大きく、省全域の漢方薬産業の発展にとって天賦に恵まれた条件を創出し、同時に漢方医薬企業の需要に応えられる大量の原料を提供し、将来、吉林省の漢方薬材取引市場の更なる規模拡大が期待できる。

本件プロジェクトは東豊県の地理的優位性、資源の優位性を活かし、常温冷凍庫、取引ホール、集散地、総合サービスセンター、金融サービスセンター、倉庫などの施設を建設、漢方薬材の取引、貯蔵、加工、研究開発と物流を一体化した総合的なサービスプラットフォームを構築、市場見通しが良好である。

1.1.3　プロジェクト建設に有利な条件

(1)政策の優位性

2021年2月、国務院弁公庁発行の『漢方医薬の特色ある発展加速に関する若干政策措置』では、道地生薬良種繁殖基地と生産基地の建設強化を提案した。漢方薬材の採集、産地での一次加工、エコ栽培、野生培養、野生化栽培の技術規範を制定、漢方薬材の栽培規範化を推進、漢方薬材栽培専門協同組合と聯合社の発展推進を奨励する。標準化、集約化、大規模化、製品情報遡及可能な現代化の漢方薬材物流基地の整備を推進、漢方薬材の現代化物流体系の基準に準拠する一次加工と倉庫物流センターを育成する。医療機関、製薬企業、漢方薬煎じ薬メーカーが品質保証があり、トレーサビリティな漢方薬材を購入し、漢方薬標準化プロジェクトを徹底するように誘導する。漢方薬材の品質・安全性リスク評価とリスクモニタリングを強化、インスタント検査装備の研究開発と技術革新を促進、第三者検査プラットフォームを整備する。

2022年3月3日、国務院弁公庁発行の「『第14次5ヶ年』漢方医薬発展計画」では、2025年までに漢方医薬の健康サービス能力が明らかに増強され、漢方医薬の高質発展政策と体系が更に完備され、漢方医薬の振興発展に十分な効果を収める目標を掲示した。

吉林省医薬品監督管理局が発表した『漢方薬伝承革新と高質発展への支援に関する若干の措置』では、漢方薬品質に対する源管理の強化、医療機関における漢方薬製剤の事業発展を支援し、漢方薬の伝承革新を促進、漢方薬の市販化後管理を強化、漢方薬に対する品質監督管理力を強化、サービス保障能力を向上させるなど6つの措置を提出、漢方薬の伝承革新を促進している。

(2)資源の優位性

東豊県は野生資源に富み、山菜や野生の果実が豊富に産出され、野生薬用植物が101科431種、野生薬用動植物が101科448種があり、そのうち大面積に分布する薬用植物は31種で、通年賦存量は150万キロ以上である。漢方薬材の人工栽培面積は500ヘクタールで、主な品種は高麗人参、西洋人参、桔梗、黄芪、貝母、細辛、月見草、柴胡、龍胆草などである。現在、吉林省により「無公害漢方薬材モデル基地」として認定されている。

(3)産業基礎の優位性

東豊は「中国梅花鹿の郷」とされており、悠久な養鹿歴史と豊富な鹿文化底力を持っている。東豊薬業鹿場は吉林省初の「優良な道地生薬梅花鹿テクノロジーモデル基地」として認定されている。鑫輝薬業の「参茸養心益腎カプセル」は全国独占品種である。遼源市東遼県は漢方生薬の野生化栽培が天賦に恵まれた好条件を持ち、資源の優位性を活かし、漢方薬材農家と企業の協働発展の「遼河源モデル」を模索、漢方生薬の野生化栽培面積は1.4万ムーに達している。

遼源市は漢方薬企業6社（一定規模以上企業4社含む）、既承認薬の承認文書番号518件、生産中品種66個であり、主力製品は脂脈康、四子填精カプセル、複合高山紅景天経口液、脳心安カプセル、参茸養心益腎カプセル、複方丹参錠などの品種があり、そのうち「四子填精カプセル」「複方高山紅景天経口液」の生産能力と生産量は国内トップ3位圏内にランクインしている。

(4)人材の優位性

遼源市は医薬衛生系専門の職業大学が遼源職業技術学院医薬分院という1校がある。看護、臨床医学、リハビリテーション技術など12の専攻を開設する。また、県域医薬、食品人材の不足緩和に向け、東豊県職業高級中学は、非常勤教員を招聘して医薬品食品検査専攻を開設、遼源市工商学校は薬剤専攻を開設した。医薬系在校生4496人である。遼源職業技術学院医薬分院の現存の教育ハードウェアと教員陣だけから見ても、遼源市の漢方医薬産業に必要な専門技能人材が確保できる。

遼源商業学校、遼源職業技術学院農牧学院などの職業学校は本件プロジェクトに農業、金融、管理などの専門人材を提供できる。

(4)地理的交通の優位性

東豊県は2省6市県に隣接、県全域の交通が四方八方に通じ、観光交通の交通便利性と観光地へのアクセス性が強い。長春龍嘉空港から158キロ、瀋陽桃仙空港から268キロ離れ、長春1時間経済圏と瀋陽2時間経済圏に収められている。複数の道路が縦横に行き交い、303国道と四梅鉄道が平行して通り抜け、長梅高速道路、吉沈高速道路は東豊県で行き交う。

1.2 プロジェクト建設内容及び規模

本件プロジェクトは敷地面積2.5万平方メートル、総建築面積1.8万平方メートルで、主に常温冷凍庫、取引ホール、集散場、総合サービスセンター、金融サービスセンター、倉庫などの施設を建設する。

1.3 プロジェクト総投資額と資金調達

1.3.1 プロジェクト総投資額

プロジェクト総投資額が13000万元で、そのうち建設投資10400万元で、流動性資金2600万元である。

1.3.2 資金調達

企業自己調達

1.4 財務分析及び社会評価

1.4.1 主な財務指標

プロジェクトの量産後、年間売上高13000万元、利益2800万元。投資回収期間6.6年（税引後、建設期間2年含む）。投資利益率21.5%。

説明：表中の「万元」はすべて人民元である。

1.4.2 社会評価

本件プロジェクトの建設を通じ、周辺地域の漢方薬材資源を効果的に統合し、東豊県の地理的優位性を十分に活かし、集中的な漢方薬材取引、製品展示、倉庫物流、EC、金融サービスなどを一体化した漢方薬材取引センターを建設、漢方薬材産業の競争力と知名度を更に高め、漢方薬材産業チェーンの拡張を推進、周辺地域の牽引役を果たして漢方薬材産業を共に発展させ、同時に現地の雇用創出を促進、地域社会発展の良好な推進役を果たすことに繋げる。

1.5 協力方式

合弁、連携、その他の方式は面談可能。

1.6 外資導入の方式

資金、その他の方式は面談可能

1.7 プロジェクト建設場所

吉林省遼源市東豊県。

1.8 プロジェクト進捗状況

企業誘致中。

2. 協力側簡単紹介

2.1 基本状況

名称：東豊県重点プロジェクトサービスセンター

住所:吉林省遼源市東豊鎮東風路293号

2.2 概況

東豊県は吉林省中南部に位置し、長春-白城山分岐である哈達嶺余脈に位置し、「山5川1田4」の準山岳地帯であり、面積2522平方キロメートルで、14の郷鎮、3つの街道を管轄し、総人口40万人で、有名な「中国ニホンジカの郷」、「中国農民画の郷」であり、「全国商品食糧基地県、全国特色産業トップ100県、全国緑化先進県、全国基礎教育先進県、全国法律知識普及先進県、全国最適投資環境県、全国農村クリーニング行動先進県、平安中国建設モデル県」でもある。国家級衛生県都、全国武術の郷、中華詩詞の郷、吉林省閲読の郷、省級庭園県都、省級文明県都、省級双擁モデル県、省級レジャー農業モデル県としてのまちづくり成果を結んでいる。

東豊県は自然資源に富み、風景が美しい。西高東低の地勢で、山々に囲まれ、丘陵が起伏し、林が繁茂し、山紫水明で、林床面積8.7万ヘクタール、1万ムーを誇る大面積の林17箇所、森林率32.9%で、全国植林緑化模範県、100万ムー人工林先進県、国家備蓄林計画県、省林(草)長制試験県として位置付けられ、「国家園林都市」選考の一次審査を通過した。鉱物資源、風力資源が豊富で、鉄、マンガン、石灰石、花崗岩、泥炭土などの埋蔵量が厖大で、ミネラルウォーターの埋蔵量が豊富で、通年流量は50万トンである。盈倉風力発電所、慶余風力発電所プロジェクトが操業開始した。北東地方最大の変電所「50万変電所」は県都から10キロ、「22万変電所」は県都からわずか1キロ離れた場所にある。

2.3 連絡方式

郵便番号：136399

連絡係:殷少卿

連絡電話：+86-437-6317090 

          +86-13278450927

イメール:swj6317090@163.com 

プロジェクト所在市（州）連絡方式

連絡先：遼源市商務局

連絡係:艾晶

連絡電話:+86-18643787709

イメール：lyjhjxmc@163.com