1. プロジェクト簡単紹介

1.1 プロジェクト背景

1.1.1 製品簡単紹介

産業団地とは、特定の開発主体が特定の区域内にて産業の位置付けを決め、土地をキャリヤーとし、建築などのインフラと総合的な補助サービスを提供することにより、特定タイプ、特定産業クラスターの本土系・外資系企業を誘致して定住させ、産業、資本、技術、労働力など諸要素の高度な集結による産業クラスター効果を生み出し、産業競争力を増強、周辺地域に対する中枢機能を果たす特定区域を指す。

本件プロジェクトは遼源龍山工業開発区で、遼源市のワンヘルス産業基礎及び産業産業クラスター効果を活かし、ワンヘルス産業団地を建設、医薬健康企業を導入、地域医薬産業の健康発展を推進する。

1.1.2 市場の見通し

（1）産業団地の市場見通し

現在、中国には国家級産業団地が696箇所ある。そのうち、国家級経済開発区230箇所、ハイテク産業開発区178箇所、税関特別監督管理区171箇所、国境・越境協力区19箇所、国家級自由貿易試験区22箇所、国家級新区19箇所、国家自主革新モデル区23箇所、その他国家級産業団地25箇所である。省級産業団地は省、自治区、直轄市政府による承認を得た上で設立され、現在2133箇所ある。また、中国の市県級政府は一般工業団地、農業団地などが含まれる何万もの末端産業団地を管轄している。

2023年、総生産額1000億元超の産業団地が前年に比べ6箇所増の54箇所であった。ハイテク企業数300社超の産業団地は前年に比べ2箇所増の67箇所で、輸出入貿易額500億元超の産業団地は前年に比べ9箇所増の49箇所であった。また、2023年の百選団地には、ハイテク産業開発区52箇所、経済開発区48箇所がある。1～30位のうち、ハイテク産業開発区17箇所、経済開発区13箇所で、ハイテク産業開発区の優位性は顕著である。71～100位のうち、経済開発区18箇所、ハイテク産業開発区12箇所で、経済開発区の割合が大きい。

優れた産業団地は完備した産業生態と産業クラスタ発展能力を備える。それらは競争力のある企業向け補助サービスと関連施設を提供、企業に便利なオフィス環境と良好な産業協同機構を提供する。

団地企業は産業クラスターを通じ、産業クラスターを形成し、企業同士は相互協力、資源共有によって技術革新と知識共有を促進する。完備した産業生態系の構築により、産業団地はより多くの投資と企業を誘致し、地域経済の繁栄と革新能力の向上を推進する。

（2）ワンヘルス産業の市場見通し

ワンヘルス産業とは、健康維持、健康修復、健康促進に関連する一連の健康製品の生産経営、サービス提供、情報発信など諸産業の総称である。具体的には、①医療サービス機関を主体とした医療産業、②医薬品、医療機器、医療消耗品の生産販売を主体とした医薬産業、③保健機能食品、健康製品の生産・販売を主体としたサプリメント製品産業、④健康診断評価、コンサルティングサービス、コンディショニング・リハビリテーション、保障促進などを主体とした健康管理サービス産業、⑤養老市場を主体とした健康養老産業という5つのセクターに細分類される。

ワンヘルス産業チェーンの上流は製品と設備の研究開発・製造業界で構成され、主に医薬研究開発アウトソーシング、製薬、医療機器と消耗品製造、サプリメント製品製造、健康機器製造を含む。ワンヘルス産業チェーンの中流は医薬商業と健康サービス業で構成され、そのうち、医薬商業は医薬流通、医薬小売、医薬卸売、医薬倉庫などを含み、健康サービス業は医療業界、健康管理サービス業界、養老サービス業界、健康文化、健康旅行、健康スポーツ、健康不動産、医療美容業界、インターネット医療、医療情報化、健康保険などの業界を含む。ワンヘルス産業チェーンの下流は主に医療機関、医師及び消費者（患者）を含む。

近年、中国の医療機器メーカー数は上昇傾向にある。2023年末までに、中国の医療機器メーカーは前年同期比8.58%増の約3.67万社であった。

国家衛生健康委員会のデータによると、2018-2023年に中国の医療衛生機構数は全体的に安定しながら上昇していく態勢をキープし、2023年に中国の医療衛生機構は107.1万社に上昇した。

現在、中国のワンヘルス産業は活況あふれる急成長を呈している。統計によると、2023年、中国ワンヘルス市場規模は77127億元に上昇し、そのうち、医療サービス産業規模8848億元、医薬産業規模29453億元、サプリメント製品産業規模4145億元、健康管理サービス規模3324億元、健康養老規模31357億元であった。

国家統計局のデータによると、2022年に中国健康産業規模はすでに9.5兆人民元を超えた。「『健康中国2030』計画要綱」によると、2030年までに、中国健康サービス業の総規模は18兆人民元に達する目標が掲げられている。これは今後10年間で中国健康産業の市場規模が倍増することを意味する。

国家統計局のデータによると、2024年上半期、医療保健における国内住民の一人当たり消費価格は前年同期比1.4%上昇し、一人当たり支出は増加幅4.2%で1271元に上昇、一人当たり消費総支出の9.3%を占める。ワンヘルス産業は大発展のきっかけを迎えるが、核心的な推進力は中国人口の高齢化進展である。

全国高齢者業務委員会弁公室の情報によると、2023年末までに、全国で60歳以上高齢者人口29697万人（総人口の21.1%を占め）、65歳以上高齢者人口21676万人（総人口の15.4%を占め）であった。全国65歳以上高齢者の扶養率は22.5%である。2050年までに、中国の60歳以上の人口は4.8億人（高齢化率15.5%）に達し、真に超高齢化社会に入り、医療産業、医薬産業、サプリメント製品産業、健康管理サービス産業などを集めたワンヘルス産業の発展に「人口ボーナス」を提供する。

以上のことから、本件プロジェクトは遼源市のワンヘルス産業基礎及び産業産業クラスター効果を活かし、ワンヘルス産業団地を建設、医薬健康企業を導入し、市場見通しが広い。

1.1.3 プロジェクト建設に有利な条件

(1)政策の優位性

国は「『健康中国2030』計画要綱」、「『第14次5ヶ年』国民健康計画」、『高齢者健康サービス体系完備化に関する指導意見』などの指導政策を次々と発表、ワンヘルス産業の細分化市場の発展重点、発展目標などについて具体的なレイアウトを行い、ワンヘルス産業の規範化、迅速、サステナビリティ発展を推進する。

2023年、国家医薬品監督管理局発表の『医療機器分類管理業務のさらなる強化・完備化に関する指導意見』では、国際経験を参考にし、管理体系を最適化、管理制度を健全化、サポート能力を強化、品質効率を高め、医療機器分類管理業務の科学化・法治化・国際化・現代化レベルをさらに高め、産業の高質発展を強力に促し、公衆衛生をよりよく保護し、促進することを提案した。

2024年1月、教育部弁公庁発表の『サービス健康事業と健康産業人材育成の専門ガイドライン』では、『サービス健康中国』と『教育強国戦略』に焦点を当て、世界科技最前線、経済主戦場、国家の重要な需要、人民の生命健康に目を向け、大学が適応性・指導性ある新しい医科学科の整備を加速、至急必要な人材、多職能・多技能の複合型人材の育成を加速、健康事業と健康産業の発展によりよくサービスを提供、大衆の健康を守るために強力な支援を提供するように導く。

「遼源市衛生健康『第14次5ヶ年』計画）』」では、2035年までに「健康遼源」が基本的に実現、社会主義現代化に適応したより完備した公衆衛生体系、医療衛生サービス体系と衛生健康ガバナンス体系を確立する目標を掲げた。基本的な医療衛生制度がより充実し、漢方医薬の伝承が画期的な効果を収め、大衆の心身健康が新たな水準に達し、母子安全を強固化し、最適化出産政策の実施を保障、女性と子供の健康権益を保護、健康文明のライフスタイルを全面的に普及させ、平均寿命と健康寿命を次第に向上させる方針が定められた。

(2)資源の優位性

ここ数年来、遼源市はエネルギー構造を最適化・調整し続け、北方クリーンエネルギー熱供給模範都市の整備活動を全面的にスタートさせ、「石炭から燃料ガスへの移行」、「石炭から電気への移行」などクリーン暖房改造プロジェクト47件を展開、標準炭換算で年間51万トンを節約できる見込みである。また、遼源市は風力、ソーラー、バイオマスエネルギーなどの資源が豊富で、プロジェクト建設にエネルギー保障を提供する。

(3)産業基礎の優位性

遼源市は吉林省医薬ハイテク特色産業拠点であり、すでに同省の重要な化学原薬生産拠点と梅花鹿（ニホンジカ）産業大開発戦略というデュアルコアの一つとして成長してきた。取得済み国家医薬品承認番号877件、798品種を擁する。ニホンジカ産業の優位性を後ろ盾に、すでに医薬品、サプリメント製品、食品を主力製品とした製品157品種を開発、そのうち医薬品28種類がある。化学原薬の年間生産能力が1万トンである。市全域に医薬健康産業省級技術センターが6箇所あり、誉隆亜東薬業の発明特許「脳卒中と偏頭痛を治療する脳安製剤の製造方法」は「第21回中国特許優秀賞」、「第3回吉林省特許金賞」を受賞した。市の80%の医薬企業は中国科学院、吉林大学などの大学・研究院と連携関係を結んでおり、コア技術の独創化に向け医薬企業の為に強固な基礎を築いた。百康薬業は北東地域で唯一のアセトアミノフェン原薬メーカーであり、解熱鎮痛薬に用いられるアセトアミノフェン原薬の全国五大メーカーの一つである。2023年、百康薬業製アセトアミノフェン、博大偉業製ポラプレジンク、嘉利達（遼源）ゼラチンの売上高は1億元を超えた。

(4)人材の優位性

遼源職業技術学院医薬分院は看護、臨床医学、リハビリテーション技術など12の専攻を開設する。また、県域医薬、食品人材の不足緩和に向け、東豊県職業高級中学は、非常勤教員を招聘して医薬品食品検査専攻を開設、遼源市工商学校は薬剤専攻を開設した。医薬系在校生4496人である。遼源職業技術学院医薬分院の現存の教育ハードウェアと教員陣だけから見ても、遼源市の健康産業に必要な専門技能人材が確保できる。

(5)地理的交通の優位性

龍山区は吉林省中南部に位置し、長春-白城山系老爺嶺の余脈と西部松遼平原の移行地帯にあたる。龍山区は四方八方に通じ、交通が便利で、遼開、遼伊長高速道路と四白、遼那一級道路、四梅、長遼、遼西鉄道は全域を縦断し、南は瀋陽から200キロ、北は長春から98キロ離れ、長春龍嘉国際空港まで90分かかり、鉄道で首都北京に直行できる。

1.2 プロジェクト建設内容及び規模

本件プロジェクトは総敷地面積約66958平方メートル、建築面積50502.8平方メートルで、主に総合棟、総合倉庫、製剤工場棟、液剤工場棟、アルコール抽出工場棟、埋設貯槽区、危険物倉庫、門衛、ボイラー室及び汚水処理ステーションを建設、敷地内道路、緑化及び付属施設などを併設する。

1.3 プロジェクト総投資額と資金調達

1.3.1 プロジェクト総投資額

プロジェクト総投資額が36000万元で、そのうち建設投資28800万元で、流動性資金7200万元である。

1.3.2 資金調達

企業自己調達

1.4 財務分析及び社会評価

1.4.1 主な財務指標

プロジェクトの量産後、年間売上高8600万元、利益3420万元。投資回収期間12.6年（税引後、建設期間2年含む）。投資利益率9.5%。

説明：表中の「万元」はすべて人民元である。

1.4.2 社会評価

本件プロジェクト竣工後、地域にワンヘルス産業を導入、地域のワンヘルスと裾野産業の発展牽引に期待でき、企業と現地の新たな経済成長点を育成、遼源龍山工業開発区の更なる発展と現地経済にとって一定の意義を持っている。

1.5 協力方式

合弁、連携、その他の方式は面談可能。

1.6 外資導入の方式

資金、その他の方式は面談可能

1.7 プロジェクト建設場所

吉林省遼源市龍山区。

1.8 プロジェクト進捗状況

総合棟、総合倉庫、危険物倉庫、アルコール抽出工場棟、液剤工場棟、渡り廊下工事がすべて完成し、関係企業誘致中である。

2. 協力側簡単紹介

2.1 基本状況

名称:遼源龍山工業開発区管理委員会。

住所:吉林省遼源市龍山区寿山鎮熱鬧小街。

2.2 概況

遼源龍山工業開発（集中）区は2005年に設立され、省政府開発弁公室の承認を得て設立された県（区）級工業開発区であり、遼源市街地の東部に位置し、総敷地面積12.5平方キロメートルである。そのうち、スタートエリア面積は2.38平方キロメートルである。『遼源龍山工業開発区開発建設計画』では、新エネルギー自動車生産と部品の開発製造、新材料の開発製造、現代物流、医薬健康、食品加工業を基幹産業として位置付けられている。

同開発区は新エネ車部品などの成長潜在力のある戦略的産業を意欲的に発展させ、新しい経済成長点を育成、同市の「都心部から周辺区域に移転される」機械装備、医薬健康などの企業を受け入れると共に、従来型産業に対するハイテク改造を意欲的に進め、製品品種を増やし、産業チェーンと補助体系を完備化し、産業の技術水準と付加価値能力を高め、同区の支柱産業を育成している。裾野産業ニーズ、資源優位と周辺地域の消費需要を基軸に、新材料、新エネ産業チェーンなどを大いに発展させ、差別化ブランドと特色製品を樹立、龍山工業開発区の新材料開発製造産業団地の整備・発展推進に重点を据え、技術的な内容に富み、低消費電力、低排出、高付加価値、経済効果と社会効果が顕著な税源型、テクノロジー型、民生型プロジェクトを重点的に導入する。現在、開発区（管理代行区含む）には一定規模以上企業20社を含む定住企業80社がある。

2.3 連絡方式

郵便番号：136299

連絡係:孫雨月

連絡電話：+86-437-3166166 

           +86-13331567856

イメール：lyslsqswj@163.com 

プロジェクト所在市（州）連絡方式

連絡先：遼源市商務局

連絡係:艾晶

連絡電話:+86-18643787709

イメール：lyjhjxmc@163.com