1. プロジェクト簡単紹介

1.1 プロジェクト背景

1.1.1 製品簡単紹介

医療機器とは、疾病の予防・診断・治療または人間の体内または体外に生理機能のサポートを提供するために使用される様々な設備、用品、材料その他物品を指し、検査試薬、医療用衛生材料、医療機器、医療用ソフトウェアなどを含む。医療機器は医薬品、診療技術などと並んで医療保健の3支柱の一つになっている。

医療機器は機能別に下記のように分類される。

（1）診断機器類：例えばX線装置、CT、超音波検査装置、核磁気共鳴装置など。

（2）治療設備類：例えば手術器具、様々な治療器具など。

（3）リハビリテーション設備類：例えば、歩行補助器、義足、整形器材など。

（4）医療用消耗品類：例えば、医療用ガーゼ、手術メス、注射器など。

（5）医療保健製品類：例えば体温計、血圧計、血糖計など。

（6）医用ソフトウェア類：例えば、医学映像診断ソフトウェア、カルテ管理ソフトウェアなど。

医療機器は各級の医療機関、病院、診療所などの医療機関、及び様々な社会福祉機関と家庭に広く応用されている。

本件プロジェクトは既存の基礎を後ろ盾に、遼源市東豊県で検査・試験、研究開発・孵化、生産・販売を一体化した専門型医療機器産業団地を建設する。

1.1.2 市場の見通し

医療機器業界は人類の生命・健康と密接に関連づけている分野であり、市場における必須需要品である為、経済サイクル波動による有意な影響を受けにくく、業界安定性は高い。全世界的な社会経済の発展と人口構造の変化に伴い、高齢化の進行加速や慢性病罹患率の上昇、住民の健康意識増強、発展途上国の経済水準と消費能力の向上など諸要因による相乗効果により、グローバル医療機器市場の持続的な拡大を後押ししている。2023年は前期比7.11%増の6160億ドルに達した。

そういう安定した成長率により推計すると、市場環境に大きな変化がなく、同じ成長率で横ばいに推移すれば、2029年までに世界の医療機器市場規模は7000億ドルを突破する見込みである。

世界の医療機器市場に比べ、中国の医療機器市場はより急速に成長している。住民消費構造の改善、国家政策の支援などの要因を追い風に、中国の医療機器産業は急成長の段階に突入した。需要側から見ると、中国は世界最大の発展途上国であり、高齢化の進行加速には潜在的な医療健康ニーズ増が伴い、同時に、市場経済の急成長につれ、医療体系の改革が進む中、医療保険政策のカバレッジ範囲が次第に完備し、中国国民医療消費の能力と意欲が絶えず増強されている。また、政策側から見ると、技術革新による製品高度化によって国産ブランド台頭の推進、輸入代替を実現する奨励策など、国が講じた多くの手厚い支援政策により医療機器の発展にグリーンチャネルを開いている。

2023年、中国の医療機器工業市場規模は前年同期比17%増の人民元12500億元に達した。グローバル医療機器市場と比べ、中国医療機器市場の成長率はグローバル医療機器業界の2.4倍となり、中国国内の医療機器市場には広い将来性がある。

ウェアラブルデバイス、医療ロボット、没入型技術は50%超の影響力を持ち、3つの発展動向となっている。将来の医療機器市場は主に上記3つの動向を基軸に展開され、業界の革新と発展をリードする可能性がある。それと比べ、例えば3Dプリント、医療IoT、人工知能など他の技術も医療機器業界の発展に少なからず寄与する。

2019年以降、医療機器および機器の輸出額は変動しながら上昇傾向にある。2020年は成長率が前年比41.35%増でピークを迎えた。しかし、そういう高い成長態勢は持続せず、2021年は成長率が4.00%に急落、すぐにマイナス成長に転じ、輸出額は1200億-1300億の間で波動した。

2023年の医療機器企業市場集中度を比較して見ると分かるように、中国医療機器市場は比較的分散していた特徴を示し、トップ20社もしくはトップ50社企業の収益占有率はいずれも世界平均水準をはるかに下回っている一方、全世界の医療機器市場は高度な集中化傾向を示していた。

中国医療機器企業は3.6万社を超え、数で圧倒的に優位である一方、平均営業収入はヨーロッパとアメリカと比べ遥かに低い。現在、中国市場には多くの中小企業が存在、市場競争が激しいが、明らかな業界大手が形成されておらず、国内医療機器リーダーである邁瑞医療でさえ、海外リーダー企業と比べ大きな差がある。それと比べ、欧米企業は数の多さを維持しながら、より高い平均収入を実現しており、これは中国にはまだ大きな発展空間があることを示している。

以上のことから、本件プロジェクトは既存の産業基礎を後ろ盾に、医療機器産業団地を建設、医療機器企業を誘致することは、市場見通しが広い。

1.1.3　プロジェクト建設に有利な条件

(1)政策の優位性

2021年、工業情報化部、国家衛生健康委員会、国家発展改革委員会、科学技術部、財政部、国務院国有資産監督管理委員会、市場監督管理総局、国家医療保障局、国家漢方医薬局、国家医薬品監督管理局など10省庁が共同で発行した「『第14次5ヶ年計画』医療装備産業発展計画」では、2025年まで、医療装備産業の基礎高度化、産業チェーンにおける現代化レベルの大幅な向上、主流医療装備の供給確保、ハイエンド医療装備の大幅な性能・品質向上という目標実現を提唱し、公衆衛生と医療健康に対する全面的な支援能力を初歩的に形成することを提案した。2035年までに、医療装備の開発、製造、応用は世界先進レベルに追いつく。中国は医療装備革新型国の先頭に立ち並び、大衆の全面的な生涯健康に対するサービス提供を強力な支援する。

2021年12月、吉林省医薬健康産業指導グループ発行の「吉林省『第14次5ヶ年』医療機器産業発展計画」では、2025年末までに、吉林省医療機器産業の生産額は年平均成長率32%増で200億元に上り、革新能力が有意に向上し、重要技術とコア部品の革新プロジェクト10件以上を突破し、コア発明特許50件以上を取得し、第三類医療機器登録証明書200件以上を新規取得し、第二類医療機器登録証明書1000件以上を新規取得し、産業クラスター効果が顕著で、100億級の医療機器集積区1箇所、50億級の医療機器モデル団地1箇所と複数の特色団地を竣工させ、より完備した産業チェーンを持ち、原材料、研究開発、生産、流通及び応用を全網羅した医療機器の全産業チェーン発展モデルを初歩的に形成し、技術サポート能力が有意に向上し、医療機器の審査評価能力、検査測定能力、臨床試験能力、第三者技術サービス能力が有意に向上する方針を定めた。

2020年、遼源市人民政府弁公室発行の『遼源市工業用地柔軟性譲り渡し実施規則（試行）』では、「柔軟性年数」、「リース後に譲渡」、「リース・譲渡を組合せ」、「長期リース」、など方式で工業用地を供給する場合、法に基づき入札募集、競売、公開掲示などの方式を採用しなければならない。工業用地柔軟性譲り渡しの年数は原則として10、20、30、40年を譲渡年数とする。期間中に企業による土地使用権譲渡年数に対する自発的な選択が許可される。『実施規則』は遼源市の工業用地コスト削減に繋がると共に、遼源市の土地供給体系を完備化した。

(2)資源の優位性

ここ数年来、遼源市はエネルギー構造を最適化・調整し続け、北方クリーンエネルギー熱供給模範都市の整備活動を全面的にスタートさせ、「石炭から燃料ガスへの移行」、「石炭から電気への移行」などクリーン暖房改造プロジェクト47件を展開、標準炭換算で年間51万トンを節約できる見込みである。また、遼源市は風力、ソーラー、バイオマスエネルギーなどの資源が豊富で、プロジェクト建設にエネルギー保障を提供する。

東豊県は鉱物資源、風力資源が豊富で、鉄、マンガン、石灰石、花崗岩、泥炭土などの埋蔵量が厖大で、ミネラルウォーターの埋蔵量が豊富で、通年流量は50万トンである。盈倉風力発電所、慶余風力発電所プロジェクトが操業開始した。北東地方最大の変電所「50万変電所」は県都から10キロ、「22万変電所」は県都からわずか1キロ離れた場所にある。

(3)産業基礎の優位性

東豊県は吉林省薬品監督管理局との協力のもとで「吉林省医薬品監督管理局医療機器革新東豊サービスステーション」を設立、プロジェクト許認可、製品検査など諸側面における定住企業の効率向上に大幅に繋がった。団地は蘇州中検華通威検査機構を導入、企業の医療機器製品に対する検査・試験に便利である。

本件プロジェクト第一期プロジェクトはすでに実運用に投入され、現時点で団地には医療機器メーカーと関連企業32社が定住しており、そのうちメーカー9社、検査試験系企業1社、コンサルティングサービス系企業7社、登録者企業15社がある。団地定住企業は現在、Ⅰ類医療機器届出済み製品21件、Ⅱ類医療機器製品登録証を13件取得、また医療機器登録品質管理システム検証が完了済で証書発行待ちの製品が10件である。団地には医療機器生産許可証を取得済み企業が4社で、受注生産が可能になっている。

(4)人材の優位性

遼源市は人材が豊富で、都市部に職業大学があり、企業のニーズに合わせた人材育成が可能である。遼源市は工業発展の基礎が良好で、全国有名な「大学城」、「自動車城」がある長春市からわずか115.13キロ離れ、企業の様々な人材ニーズに応えられる。

同時に、遼源市は企業と大学が産学連携のもと専門家スタジオ、研究開発センター、大学生実習実践就活基地を設立することを奨励、事業体向け大学専門人材採用を実施、「テクノロジー革新チーム、テクノロジー専門家ステーション（スタジオ）」を設立、域外人材を柔軟に導入する。

(5)地理的交通の優位性

東豊県は2省6市県に隣接、県全域の交通が四方八方に通じ、観光交通の交通便利性と観光地へのアクセス性が強い。長春龍嘉空港から158キロ、瀋陽桃仙空港から268キロ離れ、長春1時間経済圏と瀋陽2時間経済圏に収められている。複数の道路が縦横に行き交い、303国道と四梅鉄道が平行して通り抜け、長梅高速道路、吉沈高速道路は東豊県で行き交う。

1.2 プロジェクト建設内容及び規模

1.2.1 製品規模

プロジェクト竣工後、医療機器企業286社を収容可能である。

1.2.2 プロジェクト建設内容

本件プロジェクトは敷地面積26.2万平方メートル、総建築面積31.9万平方メートルで、主に標準化工場棟、標準化物流倉庫、研究開発センター、従業員寮及び付属施設を建設する。

1.3 プロジェクト総投資額と資金調達

1.3.1 プロジェクト総投資額

プロジェクト総投資額が118000万元で、そのうち建設投資額106200万元で、流動性資金11800万元である。

1.3.2 資金調達

企業自己調達

1.4 財務分析及び社会評価

1.4.1 主な財務指標

プロジェクトの量産後、年間売上高68000万元、利益23000万元。投資回収期間6.2年（税引後、建設期間2年含む）。投資利益率19.5%。

説明：表中の「万元」はすべて人民元である。

1.4.2 社会評価

プロジェクト竣工後、医療機器及び関連産業に従事する生産企業に標準化工場棟を提供、企業の研究開発、孵化、生産のニーズに応えられ、定住企業に良好な成長環境を提供する。同時に、現地医療機器産業のグレードアップ促進、上下流産業の発展牽引、現地の雇用促進、現地経済社会の発展に良好な推進役を果たす。

1.5 協力方式

合弁、連携、その他の方式は面談可能。

1.6 外資導入の方式

資金、その他の方式は面談可能

1.7 プロジェクト建設場所

吉林省遼源市東豊県。

1.8 プロジェクト進捗状況

企業誘致中。

2. 協力側簡単紹介

2.1 基本状況

名称：東豊県重点プロジェクトサービスセンター

住所:吉林省遼源市東豊鎮東風路293号

2.2 概況

東豊県は吉林省中南部に位置し、長春-白城山分岐である哈達嶺余脈に位置し、「山5川1田4」の準山岳地帯であり、面積2522平方キロメートルで、14の郷鎮、3つの街道を管轄し、総人口40万人で、有名な「中国ニホンジカの郷」、「中国農民画の郷」であり、「全国商品食糧基地県、全国特色産業トップ100県、全国緑化先進県、全国基礎教育先進県、全国法律知識普及先進県、全国最適投資環境県、全国農村クリーニング行動先進県、平安中国建設モデル県」でもある。国家級衛生県都、全国武術の郷、中華詩詞の郷、吉林省閲読の郷、省級庭園県都、省級文明県都、省級双擁モデル県、省級レジャー農業モデル県としてのまちづくり成果を結んでいる。

東豊は第一次産業の最適化、第二次産業の強化、第三次産業の活性化を終始貫き、基礎の固め、活力の増強、経済総量の拡大に力を入れ、県全域の総合的な成長力が絶えず向上している。2023年、県全域の総生産額は前期比5.7%増の165.73億元となった。一定規模以上企業の工業総生産額は成長率12%で前期比8.4%増の149.87億元となった。固定資産投資は前期比3.2%増の46.43億元となった。地方級財政収入は前期比5%増の4.56億元となった。都市部・農村部住民の1人当たり（平均）可処分所得はそれぞれ前期比4.7%、5.6%増の32158元、19801元であった。吉林省県域経済振興発展考査で10位にランクインしている。

東豊県は「企業に親しい、企業を安定させる、企業を支援する、企業を繁栄させる」という好環境を目指し、団地定住促進優遇政策と特別優遇政策を制定、公布した。県委員会・県政府の主要指導者は団地建設、企業誘致を分掌、開発区は全員責任分担体制を制定しており、団地の各企業に専任担当者を指定してサービスを提供し、企業の問題解決に尽力し、産業チェーンを更に延長、豊富にする。  

2.3 連絡方式

郵便番号：136399

連絡係:殷少卿

連絡電話：+86-437-6317090  

          +86-13278450927

イメール:swj6317090@163.com

プロジェクト所在市（州）連絡方式

連絡先：遼源市商務局

連絡係:艾晶

連絡電話:+86-18643787709

イメール：lyjhjxmc@163.com