医薬健康
長春市光老化防止融合タンパク質生産研究開発拠点プロジェクト
1. プロジェクト簡単紹介
1.1 プロジェクト背景
1.1.1 プロジェクト簡単紹介
融合タンパク質(fusion protein)には下記2つの意味がある。①DNA組換え技術により得られた2つの遺伝子組換え後の発現産物である。②センダイウイルス脂質二重層の外葉に含有する糖タンパク質の一つなど、2つの細胞質膜の融合を媒介する1組のタンパク質であり、ウイルス被膜と宿主細胞質膜の融合作用を媒介する。もう一つの糖タンパク質はヘマグルチニンニューロミニダーゼである。二つの異なるタンパク質が一つの高分子に統合する。化学的方法で連結してもよく、遺伝子融合によって実現してもよい。
本件プロジェクトは長春経済技術開発区に位置し、甄融生物研究開発チームの技術に依拠し、光老化防止融合タンパク質化粧品を開発し生産する。
1.1.2 市場の見通し
(1)光老化防止化粧品市場の現状
光老化に対する消費者の意識向上に伴い、高効率の光老化防止化粧品に対する市場需要はますます高まっている。現在、この市場は主に抗酸化機能と日焼け止め機能を持つ製品が主導しており、これらは、紫外線による皮膚へのダメージ軽減によって皮膚の老化過程を遅らせる。しかし、テクノロジーの進歩につれ、より全面的な保護とより顕著なアンチエイジング効果を果たす為、新しい活性成分と新調製法技術が開発されている。例えば、一部のブランドは生物工学技術を採用し始め、光老化によるDNA損傷に対する効果的な修復が可能な特定の活性分子を植物から抽出している。また、カスタマイズのスキンケアも注目されるようになり、消費者は自分の肌タイプと老化の程度に応じ自分に最適な製品を選ぶことができる。こうした傾向では、製品の革新を推進すると共に、化粧品会社に新しい市場機会を生み出している。
これを受け、化粧品会社は多重効果のある光老化防止製品の開発に取り組んでいる。従来からある抗酸化機能と日焼け止め機能に加え、これらの新製品には保湿、修復、コラーゲンの生成促進など多くのスキンケア効果が組み合わされている。例えば、ヒアルロン酸とビタミンCを配合することで、即時の保湿効果だけでなく、長期的に皮膚の弾力性改善、しわの形成抑制にも繋がる。また、一部の製品はナノテクノロジーを取り入れ、活性成分を皮膚により深く浸透させ、更なる効果向上に繋げる。これらの革新は高効率なスキンケア製品に対する消費者需要を満たしていると共に、化粧品業界全体の技術革新を推進している。
関連データによると、2023年中国化粧品業界の市場規模は前年比6.4%増の5169.0億元で、2025年には5791.0億元に上る見込みである。中国の消費者の6割以上が26-35歳年齢層からアンチエイジング情報に注目し始め、2027年に中国のアンチエイジング市場規模は1000億元を上回る見込みである。アナリストによると、アンチエイジング理念が消費者に浸透し続けるにつれ、消費者のスキンケア需要は次第に増加し、中国国内の化粧品消費は上昇し続け、将来中国化粧品業界はより多くの革新と突破を迎えてくるはずである。
この市場ニーズに応えられるように、化粧品企業は絶えず探索と革新を続けている。製品の配合成分を工夫するだけでなく、包装とマーケティング戦略にも画期的な突破を求めている。例えば、一部のブランドは環境に優しいエコ包装を導入し、ソーシャルメディアやKOLと協力して若年層との交流とコミュニケーションを強化している。また、製品成分の透明性に対する消費者の要求が高まる中、消費者の信頼を獲得する為、化粧品会社は製品のトレーサビリティと安全性向上に努めている。
技術面では、化粧品業界は意欲的にビッグデータとAI技術を駆使して消費者の行動を分析し、市場をより正確に位置づけ、製品を最適化している。これらの技術により、企業は消費者のニーズをよりよく理解、市場動向を予測、市場変化への迅速対応ができるようにしている。同時に、これらの技術の応用はカスタマイズスキンケア・ソリューションの実行可能性を向上させ、消費者によりカスタマイズのスキンケア体験を提供する。
以上のように、光老化に対する消費者の意識向上とテクノロジー進歩に伴い、化粧品業界はかつてない発展機会を迎えている。企業は絶えず続く技術革新と市場戦略の調整を通じ、高効率、安全、カスタマイズのスキンケア製品に対する消費者の需要に応えられるようになっていると共に、業界全体の発展に新たな活力を注いでいる。将来、更なるテクノロジーの進歩と変化が続く消費者需要に伴い、化粧品業界はより多くの突破を果たし、消費者により豊富で効率的なスキンケアソリューションをもたらす見込みである。
(2)光老化防止化粧品市場の見通し
光老化防止化粧品の市場ニーズは主に光老化に対する消費者の懸念に由来する。紫外線、ブルーライトなどの外因による皮膚へのダメージという光老化は皮膚老化を招く主因の一つである。そのため、光老化防止化粧品は市場の重要な細分化セクターとなっている。また、光老化防止、抗酸化、抗糖化、抗加齢(アンチエイジング)という4つの細分化コンセプトが強化されており、そのうち抗酸化とフリーラジカル抑制のコンセプトが浮上してきた。
光老化防止化粧品市場では、ロレアル、エスティローダー、資生堂などの国際ブランドと、珀莱雅、上海家化、華熙生物などの中国本土系ブランドが意欲的に関連製品を発売している。これらのブランドは成分の面で絶えず革新しているだけでなく、独創的な複合成分とテクノロジーを活かして製品の競争力を高める。例えば、珀莱雅は「独創cyclic Peptide-161」と「自社17型コラーゲン」を採用、修麗可は「III型コラーゲンエッセンス」を発売、OLAYは「6リピートシグナルペプチド」などを主力商品化している。
今後、光老化防止化粧品市場は急成長を維持し、特に一般向けの商品は大きな潜在力がある見込みである。果集・集瓜データによると、2022年上半期、抖音と快手プラットフォームにおける抗加齢商品の売上高は前年同期比189%で百億を超え、そのうちクリームは前年同期比433%増で、スキンケア系化粧品の中で最も急成長を遂げたカテゴリーとなった。また、Z世代若年層の抗加齢に対する意識向上によっても市場のさらなる拡大を促進している。
以上のように、光老化防止化粧品市場の見通しは楽観的で、顕著な成長潜在力と市場需要を持ち、ブランドは消費者の多様な需要に応えられるように製品を絶えず革新し、最適化しなければならない。
1.1.3 技術分析
プロジェクトの技術源である甄融生物研究開発チームは、配列設計、プラスミド構築、菌種、発酵、精製、製剤など組換えタンパクに関連する遺伝子工学の全般技術を持ち、すでに組換えコノトキシンペプチド、組換えコラーゲン(各亜型及び3K/5K)の大規模な生産プロセスを確立しており、既存の組換え光老化防止融合タンパク質を加え、アンチエイジング(光老化防止)から、抗加齢までの全シリーズの原料生産能力を備えている。会社は当該技術分野を中心に日焼け止め製品メーカーと、アンチエイジング化粧品原料のサプライヤーを目指している。
甄融生物研究開発チームは2021年に融合タンパク質が持つ光変換機能を発見した後、種菌ライブラリの創立、当ロット大規模量産プロセスの検証(安定した量産プロセス)、動物毒性テスト、純物質の2年間安定性研究、製剤成分配合及び人体の日焼け止め比較テスト(液体固形比較試験)などを完成した。
甄融生物は化粧品に使われる一連の組換えコラーゲン原料I型、III型、17型、分子量3kと5kの生産技術を持ち、抗加齢組換えタンパク質のサプライチェーンは完備しており、供給される組換えタンパク質はすべて技術が成熟した製品であり、随時に生産に移行できる。
1.1.4 プロジェクト建設に有利な条件
(1)政策の優位性
2024年1月15日、国務院弁公庁発行の『銀髪経済(シニア層向け経済)の発展による高齢者福祉の増進に関する意見』では、アンチエイジング産業の発展推進を明示、化粧品原料の開発、成分配合と生産技術の設計開発を推進する方針を掲げた。この政策の背景としては、中国の高齢化問題がますます深刻化する中、高齢者の福祉を増進するため、企業が様々な高齢者層向け製品やサービスを大いに発展させることを期待している。
(2)人材の優位性
長春市経済開発区は豊富な人的資源を持ち、技術力が充実かつ豊かである。管轄区域内に吉林大学などの大学が28校あり、中国科学院長春光学精密機械物理研究所、中国科学院長春応用化学研究所などの国家級研究機構を有し、独立科学研究機構97機関、国家級または省部級重点実験室71施設で、中国科学院・中国工程院アカデミー会員25人、在学大学生30万人超、様々な人材60万人超であり、本件プロジェクトに人材サポートを提供できる。
(3)地理的優位性
長春市経済開発区は吉林省長春市に位置し、北東アジアの地理的中心地にあたり、ハルビン-大連経済帯と中国-モンゴル-ロシア経済回廊の重要な拠点である。そうした地理的位置に恵まれた経済開発区は北東アジア諸国をつなぐ重要な枢軸的な役割を果たし、国際貿易と地域協力に有利である。
経済開発区の交通網は非常に便利である。域内には航空、鉄道、高速道路、ライトレールなど多くの交通手段が一体になっており、龍嘉国際空港があり、1.5時間で全国の2/3都市に到着、5時間で世界各大都市に到着することができる。また、域内には複数の高速道路と鉄道路線があり、物流と人員の移動が容易である。
1.2 プロジェクト建設内容及び規模
1.2.1 プロジェクトの製品規模
本件プロジェクトは、日焼け止めクリーム(25グラム)年産400万本、目元エッセンス年産30万-50万本、組換えコノトキシンペプチド年産10キログラムという生産能力を備える。
1.2.2 プロジェクト建設内容
本件プロジェクトは敷地面積2万平方メートルで、年産能力100キログラムの組換え光老化防止融合タンパク質生産ライン1本、年産能力20キログラムの組換えコノトキシンペプチド生産ライン1本、年産能力200万本のクリーム化粧品生産ライン1本を建設する予定。
1.3 プロジェクト総投資額と資金調達
総投資額20000万元。そのうち建設投資額16000万元。
1.4 財務分析及び社会評価
1.4.1 主な財務指標
プロジェクト量産移行後、年間売上高24691万元、利益7407万元。投資回収期間5.2年(税引後、建設期間2.5年含む)。投資利益率37.04%。
説明:表中の「万元」はすべて人民元である。
1.4.2 社会評価
プロジェクト実施後、完備した産業チェーン体系の構築、産業のアップグレードと世代交代、下流産業の活発化、長春市現地の化粧品など新興産業の急成長推進に役立つ。本件プロジェクトの実施を通じ、新しい雇用モデルと革新モデルの貿易を統合し、地域経済の高質発展をさらに推進、社会的効果が顕著である。
1.5 協力方式
共同出資、連携
1.6 外資導入の方式
資金、設備、技術
1.7 プロジェクト建設場所
長春経済技術開発区
1.8 プロジェクト進捗状況
プロジェクト協力計画書編成済み
2. 協力側簡単紹介
2.1 基本状況
名称:長春経済技術開発区管理委員会
住所:長春市吉林大路6188号
2.2 概况
長春経済技術開発区は1992年に設立され、1993年に国務院の承認を得て国家級経済技術開発区と昇格し、現在の行政管轄面積112平方キロメートルで、4つのじだ1つの鎮を管轄、常住人口が約40万人である。長春興隆総合保税区は2011年に国家による承認を得た上で、2014年3月に本番運営が始まり、敷地面積4.89平方キロメートルで、全国で19番目、吉林省で初の総合保税区である。長春経済開発区と興隆総合保区は「同一管理陣・2つの名称」という管理モデルを採用、吉林省、長春市の実体経済の主舞台、対外開放の先行者、体制革新の先頭部隊として役割を果たし、2017年商務部による全国219箇所の国家級経済技術開発区に対する総合評価ランキングで19位にランクインした。長春市は北東三省の中央部に位置し、北東アジア地区の幾何中心である。
長春経済開発区は長春市の東部に位置し、国家発展戦略としての長吉図開放牽引先導区の最前線、長吉一体化の重要な窓口、長北東開放開発先導区の核心区として位置付けられ、『長春市都市総体計画(2004—2020)』の「双心、三翼、多組団」という全体的な空間配置によると、市全域を南西から北東へ縦貫する工業化推進主区域にあたり、周辺市街地、開発区と都心部をつなぐ枢軸となる核心である。長春経済開発区は交通が発達し、道路・鉄道・航空が揃った立体的総合的な交通優位性を備え、空港、高速鉄道、鉄道の合流点に位置し、交通輸送コストは相当低い。航空面では、吉林省の航空センターとなる龍嘉空港からわずか15キロ離れ、国内線70路線、国際線16路線で世界各地に繋がる。道路交通の面では、長春周辺県(市)を1時間交通圏に収め、大連、丹東、営口などの港まで車で僅か4~6時間かかる。鉄道の面では、「長満欧」国際貨物輸送列車がヨーロッパのヒンターランドに直行、国際物流通路が開通されている。
現在、吉林省唯一の総合保税区である興隆総合保税区は、吉林省で開放レベルが最も高く、優遇政策が最も多く、機能が最も完備した税関特殊監督管理区である。ここ数年来、計100億元を投資して総合保税区と補助区の立ち退き移転、整地、インフラ建設を完成し、すでに標準工場棟13.5万平方メートル、公共保税倉庫6.2万平方メートル、コンテナヤード4万平方メートルの建設規模を持ち、20万平方メートルの長春興隆国際陸港、5.1万平方メートルの輸出入商品展示センターはすでに運用開始した。
2.3 連絡方式:
2.3.1 協力機構連絡方式
プロジェクト機関連絡係:冷弘揚
連絡電話:+86-15568856600
イメール:6348750@qq.com
2.3.2 プロジェクト所在市(州)連絡方式
連絡先:長春市合作交流弁公室
連絡係:張俊傑
連絡電話:+86-15704317930
ファクス:+86-431-82700590
イメール:xmc82763933@163.com