1. プロジェクト簡単紹介

1.1 プロジェクト背景

1.1.1. プロジェクト簡単紹介

銅箔（電子銅箔とも呼ばれる）は陰質性電解材料であり、電子情報産業の基礎原材料であり、主にプリント基板、動力電池、エネルギー貯蔵電池、消費電池などの製品の製造に用いられる。加工方法の違いによって、電解銅箔と圧延銅箔の2種類に分けることができる。

1.1.2 市場の見通し

（1）銅箔の分類及び産業チェーンの状況

銅箔は生産方式によって圧延銅箔（RA銅箔）と電解銅箔（ED銅箔）の2種類に分けることができる。その中で圧延銅箔は比較的に良い延伸性などの特性を持ち、初期の軟板の製造工程に用いられた銅箔である、電解銅箔は圧延銅箔より製造コストが低いというメリットがある。

銅箔産業チェーンのうち、上流は銅鉱の採掘と製錬であり、主な原材料はスクラップ銅、銅精鉱を含み、一連のプロセスを経て粗銅を製造する。中流は各タイプの銅箔であり、主に電解銅箔、圧延銅箔などを含み、その中に電解銅箔はリチウム電池銅箔と電子回路銅箔を含む。圧延銅箔は可撓性銅被覆板とキャリアテープを含む。下流は応用分野には主に消費電子、コンピュータ及び関連設備、自動車電子、通信設備などの業界である。

銅箔業界上流の銅鉱採掘企業は主に西部資源、西部鉱業とチベット鉱業があり、主要な銅製錬企業には江西銅業、銅陵有色、雲南銅業、甘粛金川、大冶有色金属会社などの大型銅製錬企業がある、中流は銅箔の生産加工であり、代表企業は嘉元科技、諾德新新材料などを含む。下流はリチウム電池、銅被覆板、フレキシブル回路基板などの業界である。

（2）銅箔市場の需要及び業界動向の分析

2023年の世界の銅箔市場規模は73.23億ドルで、その後7.75%の複合成長率で拡大し、2030年の123.49億ドルに成長する見通しである。ノートパソコン、タブレットPC、携帯電話などの電子機器の需要が伸びていることが市場の成長を後押しする要因となっている。可処分所得のアップ、低コストのインターネット利用計画、各国政府の各種デジタル化措置により、発展途上国の銅箔需要は急速に増加する見通しである。

米国、ドイツ、英国での電気自動車の普及は銅箔の消費を後押しする見通しである。炭素排出規制や環境意識の高まりが電気自動車（EV）の需要をさらに後押しする。環境問題が深刻化するにつれ、消費者は炭素排出量がゼロである電気自動車を選び始めた。電気自動車はリチウムイオン電池を動力源として使用している。リチウムイオン電池は高いエネルギー密度と低い自己充電率を持っているからである。国際エネルギー庁（IEA）のデータによると、米国、中国、日本などの国で電気自動車の需要がかつてないほど急増している。ゼロエミッションや燃費基準を含む各国の有利な政策や規制は、近い将来電気自動車の需要を刺激し、これらは箔の消費を増やすことになるだろう。また、ルノーやスパイカーなどの自動車メーカーはすでに発展途上国でハイブリッド車を発売しており、さらなる需要拡大が見込まれている。

また、人口の指数的な増加と可処分所得の増加は、スマートフォン、ノートパソコン、電子安全装置、誘導制御システムなどの電子製品の需要を後押ししている。デジタル化、オンライン教育プラットフォーム、IoT（IoT）の台頭に伴い、予測期間内に電子製品の需要が増加し、市場の成長の促進が予想されている。同時に、銅箔は医療保健業界でますます人気があり、特に診断装置に対して人気が高まっている。銅が持つ高い導電性は医療機器の最適な材料となり、正確な読み取りと信頼性の高い出力を実現することができる。銅は内蔵された抗菌特性を持ち、感染リスクを低減させる必要がある機器にとって理想的な選択肢となっている。

電子情報産業において、銅箔は主に銅被覆板とプリント配線板に用いられ、5G、モノのインターネット、ビッグデータなどの技術の発展に伴い、高性能、高密度、高信頼性に対する要求が絶えず高まり、銅箔市場の持続的な成長を推進した。新エネルギー産業において、新エネルギー自動車の台頭は銅箔需要の増加の重要な駆動力であり、特にリチウム電池における銅箔需要の大幅な増加している。

業界の流れ：

生産能力の清算：ローエンドの生産能力が徐々に清算に伴い、業界はヘッド企業に集中し、ハイエンド製品の割合が高く、稼働率が高く、コストコントロールが良い企業ほど競争優位性がある。

‌テクノロジーの進歩：銅箔生産設備は絶えずアップグレードし、生産効率と製品品質を高めた。表面処理技術の改良も銅箔の性能と使用寿命を著しく向上させられる。

市場需要の増加：電子情報産業と新エネルギー産業の盛んな発展に伴い、銅箔の需要は引き続き増加し、特に高性能電子回路銅箔とリチウム電池用銅箔の需要は急増している。

以上のように、銅箔業界はチャレンジに直面すると同時に、新たな発展チャンスを迎えており、技術の進歩と市場需要の増加を通じて、市場の見通しは楽観的である。

琿春紫金銅業は年間2万トンの銅を生産しており、本プロジェクトは琿春紫金銅業と協力展開が可能であり、3つの優位性がある：一つ目は、物流コストが低い。二つ目は、銅原料には信頼できる保障がある。三つ目は、原材料価格の変動リスクを効果的に下げられる。

1.1.3技術分析

‌銅箔の加工プロセスは主に以下のいくつかのステップを含む。

‌原料準備：銅箔の主な原材料は高純度電解銅であり、通常、電解精錬プロセスによって天然銅鉱や廃棄電気製品から抽出される。原料は破砕、篩分け、洗浄などの処理を経て、不純物を除去し、成分の含有量を制御する。その後、洗浄後の銅粉を一定割合の添加剤と混合し、均一な混合物を形成する。

‌製錬精錬：混合物を電解槽に入れて電解製錬し、直流電流により銅イオンを陽極上で酸化してイオンにし、陰極上で純銅に還元する。プロセス中にプロセスパラメータを制御し、化学品を添加して鉛、アンチモン、ニッケルなどの有害不純物を除去し、複数回の製錬と精製を経て、高純度電解銅を得る。

‌圧延加工：電解銅ブランクを適切な温度に加熱し、連続鋳造または鋳造により連続した銅板に鋳造する。その後、連続銅板を複数回圧延及びアニール処理し、徐々に厚さを減らし、所望の厚さの銅箔を得る。圧延過程において、製品の品質を保証するために、圧延速度、温度、圧延ロール圧力などのパラメータを制御する必要がある。

‌表面処理：製造された銅箔は、粗化層、バリア層、酸化防止めっき層を含む表面処理を行う。粗化層は銅及び酸化銅からなるデンドライト結晶組織を保持するために用いられ、バリア層は微粒子移動などの基板汚染現象を防止するために用いられ、酸化防止めっき層は銅箔が運搬、保管または積層時に酸化するのを防止するために用いられる。 

検査包装：製造された銅箔に対して、外観検査、寸法測定、化学成分分析、機械性能試験などを含む品質検査を行う。合格した銅箔は切断、洗浄、包装を経て、工場出荷販売する。

1.1.4プロジェクト建設に有利な条件

（1）政策の優位性

2022年に工業と情報化部が発表した「工業と情報化部国家発展改革委員会生態環境部の工業分野におけるカーボンピークアウト実施方案の印刷・配布に関する通知」では、銅、鉛、亜鉛、アルミナなどの製錬生産能力の盲目的な拡大を防止し、製錬プロジェクトの新設・改築・拡大は業界の規範条件に合致し、エネルギー消費限度額の標準先進値に達する必要がある。

（2）地理的優位性

琿春市は図們江の下流に位置し、南東部は分水嶺を境にロシアと国境を接している。西北から磨盤山の主峰から黒滴達南嶺から図們江水の中間点まで図們市と接し、西北から磨盤山は老爺嶺山脈の諸峰分水嶺を境にして、汪清県と黒竜江省東寧県とつながっている。琿春市はロシアのウラジオストク（ウラジオストク）から180キロ、ロシアの哈重鎮キュラスキーノから46キロ、朝鮮民主主義人民共和国の羅津港から93キロ、清津港から171キロ離れている。琿春は図們江地域における国際協力開発の核心地帯にあり、ここは「北東アジアのゴールドドライアングル」とも呼ばれている。

（3）投資サービスの優位性

琿春市は最適な投資サービス環境の構築に力を入れ、新規プロジェクト協調サービススケジューリング会制度を制定した。首問責任制度、期限限定業務終結サービス制度。「一つの窓口対外、ワンストップ審査許可、一貫サービス」システムを構築し、資金導入プロジェクトの審査許可と証明書発行に対して全過程の代理を実行し、企業家の投資創業にきめ細かいサービスを提供した。同時に、銀行と企業のドッキングプラットフォームを構築し、全州で初めて「在庫担保」「知的財産権担保」ローン業務を開始した。

 （4）産業の優位性

琿春銅鉱の鉱物資源は非常に豊富で、主に金、銅、銀、鉛、亜鉛などの多種の金属鉱物を含む。その中で、銅鉱は琿春銅鉱の主要な製品であり、その品質は優れており、市場に人気がある。琿春銅鉱の銅鉱埋蔵量は豊富で、品位が高く、すでに国内銅鉱業界の重要な力になっている。

‌1.2 プロジェクト建設内容及び規模

プロジェクトの敷地面積は4万平方メートルで、主に銅箔生産現場、実験室、完成品倉庫などを建設する。

1.3プロジェクト総投資額と資金調達

プロジェクト総投資額は20000万元、その内、建設投資額16000万元。

1.4 財務分析及び社会評価

1.4.1 主な財務指標

プロジェクトの量産後、年間売上高は11020万元、利益3630万元、投資回収期間7.5年（税引後、建設期間2年含む）、投資利益率18.2%。

説明：表中の「万元」はすべて人民元である

1.4.2 社会評価

琿春市は長吉図（琿春）国境の経済協力モデル区に位置し、独特な地域優位性を持っている。また、琿春市は手厚い政策支援を受け、紫金多金属複雑金精鉱総合回収プロジェクト、興陽海産物加工プロジェクトなどの大量の重大プロジェクトの着地を誘致し、これらのプロジェクトは琿春の経済建設を推進しただけでなく、雇用と地方発展を牽引し、プロジェクト建設は良好な経済収益と社会効果を有する。

1.5 協力方式

独資、合弁、協力。

1.6 外資導入の方式

資金、その他の方式は面談可能

1.7 プロジェクト建設場所

琿春市

1.8 プロジェクト進捗状況

プロジェクト提案書編成済み

2、協力側簡単紹介

2.1機構基本状況

名称：琿春市商務局

住所：琿春市龍源東街1066号

2.2機構状況

琿春市は吉林省南東部の図們江下流に位置し、面積は5134平方キロメートルで、漢、朝、満、回、蒙などの多くの民族が集中して居住しており、ここでは中、朝、ロの3カ国が陸路でつながっており、中、朝、ロ、韓、日の5カ国の水路が通じており、図們江の河口からわずか15キロメートルで、中国の長吉図先導区の「窓」と北東アジアに向けて開放された「橋頭堡」であり、中国の「一帯一路」が北に開放された戦略的支点でもある。

中国が図們江地域の国際協力開発に参加する最前線として、国は琿春の開発開放を非常に重視している。1992年3月、国務院は、琿春をさらに対外開放された国境都市に認可し、同年、琿春国境経済協力区の設立を許可した、2000年以来、国は国境沿いの開放戦略を全面的に実施し、前後して琿春に輸出加工区と中ロ相互市貿易区を設立し、琿春を中国唯一の「三区合一」構造に形成した。2009年、国は「中国図們江地域国際協力開発計画要綱」を承認し、長吉図の開発開放の窓口都市と位置づけ、2012年、国務院は中国図們江区域（琿春）国際協力モデル区の設立を許可した。2020年、琿春海洋経済発展モデル区が承認された。

琿春は国家初の沿岸部対外開放都市として、国境経済協力区、相互市貿易区、総合保税区、海洋経済発展モデル区、国際協力モデル区、越境電子商取引総合試験区など多くの国家級重大開放プラットフォームを有し、図們江区域協力開発、相互貿易着地加工試験、「第14次5カ年計画」第1陣の国家物流ハブ、市場仕入貿易タイプ試験、中古車輸出業務地区などの一連の国家級重大政策を有し、多くの分野で先試先行の優位性を有する。現在、琿春市は各種類の開放プラットフォームを最適化、向上させ、相互貿易の着地加工、保税物流、保税加工、越境電子商取引、市場仕入貿易などの業態を積極的に育成し、独特な政策の優位性を迅速に巨大な開放優位性、協力優位性、発展優位性に転化している。

 開発開放から30年余り、琿春市はすでに開放度が高く、政策の東風が強く、国際協力が深く、インフラが完備し、陸海通路が滞りなく通じる国境沿いの開放のホットスポットとなり、吉林省が北東アジア地域の経済貿易協力に参与する重要な中枢となり、開放された琿春はあなたを心待ちしている。

2.3連絡方式

連絡係：郭秀娟

連絡電話：+86-15567677057

プロジェクト所在市（州）連絡方式

連絡先：延辺州商務局

連絡係：李経宇

  連絡電話：+86-13596515933