自動車及び部品
長春市年産40万トン新エネルギー車電池パックプロジェクト
1.プロジェクト簡単紹介
1.1 プロジェクト背景
1.1.1 プロジェクト簡単紹介
三元リチウムイオン電池はリチウムイオン電池の一つで、その正極材料は主にニッケル、コバルトとマンガン(或いはアルミニウム)から構成された三元ポリマーである。三元リチウムイオン電池は低温環境の下で更に卓越したパフォーマンスを見せている。零下20摂氏温度の条件の下でも、三元リチウムイオン電池は70.14%の容量の放出が可能であるが、リン酸鉄リチウムイオン電池は僅か54.94%の容量しか放出できない。これは三元リチウムイオン電池が東北等の寒い地域での表現が優れ、低温環境の下でも車両の正常な始動と運行が確保される理由である。
プロジェクトは長春汽車経済技術開発区に立地し、主に三元リチウムイオン電池のために電池パックの付属生産を行う。
1.1.2 市場の見通し
(1)新エネルギー車冬季航続現状
2022年12月12日に、関連試験機関より2022年新エネルギー車冬季試験結果が発表された。-15℃条件の下で、新エネルギー車の平均航続達成率は48.5%、平均航続距離は268キロメートルで、2021年に比べ、それぞれ4%と14%向上した。航続達成率と平均充電パワーのトップ10リストにおいて、国産の新エネルギー車が大多数を占め、明らかに合弁ブランドを上回っている。
11月末から12月初にかけて、関連試験機関は内蒙古の牙克石と根河で新エネルギー車の冬季試験を行った。今回の試験は34のブランドの60余りのモデルの主流の車種をカバーし、-15℃程度の航続距離や充電などの基本テストに加えて、雪を舞い上げる補助運転、-30℃の凍結チャレンジ、氷雪の坂道登りなどのテスト項目が設計され、新エネルギー車の信頼性と極限性能を多面的に示した。
関連試験機関は累計140モデル余りの新エネルギー車を累積的に実証テストしたうえで、「6+2新エネルギー車評価システム」を披露した。当システムは航続、充電、補助運転等の六つの次元、及び冬季と夏季の極限評価の二大シーンに分けられ、客観的な実際試験データを基にして、新エネルギー車に対し総合的な評点を行い、消費者に参考を提供した。
異なる価格とブランドへの消費ニーズを充分に満足するため、関連試験機関は2022年新エネルギー車冬季試験で国産、合弁、輸入車等市場で最も売れ行きの良い60以上の車種を選択した。試験の間に、平均気温は-15℃以下で、最低温度は-30℃までに達し、関連試験機関は現場に60万平方メートルを超えるアイスフィールドを設営し、車両に対し多項の試験を行った。
結果によると、全ての新エネルギー車の平均航続達成率は48.5%、平均航続距離は268キロメートルで、2021年に比べある程度向上した。その中、国産車の平均航続達成率は49.1%で、トップ3を席巻し、合弁ブランド車は僅か45.8%しか達成できなかった。同時に、国産車種のクイックチャージから満充電までの平均時間は107.1分で、合弁車種の162.3分と比べ、明らかに優位性を持っている。
(2)東北地域三元リチウムイオン電池の見通し分析
東北地域での三元リチウムイオン電池の見通しは非常に広いものである。当地域で、三元リチウムイオン電池の発展は色々な面から力強いサポートを得ている。東北地域は原材料供給、技術レベルと市場ニーズ等の面で顕著な優位性を持っている。これらの要素は共同的に東北地域における三元リチウムイオン電池の発展を推進した。
先ず、原材料の供給面から見ると、東北地域はリチウム鉱物の原材料の栽培に適合し、豊富なリチウム鉱物の埋蔵量を持っている。これは三元リチウムイオン電池の生産に安定的な原材料供給を提供した。次に、技術レベルの面から見ると、東北地域の大学と科学研究機関は材料学と電化学等の領域において、潤沢な実力を持っていることから、三元リチウムイオン電池の研究開発に力強い技術サポートを提供することができる。最後に、市場ニーズの面から見ると、東北地域は中国の自動車、機械、装備製造業の重要な基地であり、これらの産業は高性能動力電池に強いニーズがあると同時に、エネルギ貯蔵設備と新エネルギー領域のニーズも絶えず増加している。
性能の面から、三元リチウムイオン電池はほかのタイプの電池より、エネルギー密度、低温性能と充電効率の面で顕著な優位性を持っている。そのエネルギー密度がより高いということは、同じ体積或いは重量の下でもっと多くの電気エネルギーの貯蔵ができ、さらに長い航続距離を提供することができる。低温性能がもっと高いということは、寒い環境の下で電池の活性減衰が少なく、低温地域での電動車のパフォーマンスを保障することができる。充電効率がより高いということは、更に高い充電電力をサポートし、充電時間を短縮することができる。これらの優位性は三元リチウムイオン電池が北の地域で特に人気がある原因である。
市場のトレンドから見ると、グロバールの電動車と再生可能エネルギー貯蔵システムの支持規模は急速に拡大し、新エネルギー車への政府の支持政策と環境保護法律規定の実施は三元リチウムイオン電池市場に巨大な成長スペースを提供した。技術の商業化は、より一層三元リチウムイオン電池の競争力を向上させ、市場ニーズの更なる拡張を促進した。
上記のように、東北地域の三元リチウムイオン電池の発展見通しはその原材料、技術及び市場ニーズの優位性だけでなく、又その性能上のパフォーマンスと市場トレンドの積極的な影響にも支えられている。技術のたゆまざる進歩と市場の継続的な拡大に従って、三元リチウムイオン電池は東北地域乃至グローバルの範囲で更に重要な働きを発揮し、新エネルギー産業の発展のため力を貢献する見込みである。
1.1.3 プロジェクト建設に有利な条件
(1)政策の優位性
国は「新エネルギー自動車産業発展計画(2021—2035年)」を発表し、電池交換モードの応用の展開とともに、スマート秩序充電、大電力充電、ワイヤレス充電等の新規充電技術の研究開発を強化し、充電の利便性と製品の信頼性を高めることを激励している。2021年の政府活動報告の中で再び電池交換ステーションの施設の増設等について言及された。
「より一層充電と電池交換の基礎施設のサービス保障能力を高めることに関する実施意見(意見募集稿)」では、公共充電と電池交換のサービス保障能力を高めることを提出した。充電運営企業を激励してクイックチャージ杭の割り合いを段階的に高め、郷鎮の充電と交換の施設建設を進める。電池交換モードの展開と応用を加速し、専用の電池交換ステーションの配置と建設を支持し、車と電池の分離モードを探求する。タクシー、ネットワーク予約車と物流輸送等の分野における共有電池交換モードを探求し、電池交換サービスの体験を最適化し、向上させる。
(2)人材の優位性
長春市の科学技術の力は十分であり、高等教育機関が集中し、吉林大学、東北師範大学等の30カ所の専門学校や短期大学、中国科学院長春応化所、光学機械と物理研究所等の国内と海外で有名な100カ所の科学研究機関を持っている。同時に、700カ所の各種類の中等学校、4万人の教学研究開発者があり、その中国内と海外で名を響いている教授と研究者は1000人で、各専門技術者は30万人余りであり、科学研究装備が精良で人材資源が豊富で、国内で屈指の知識密集区である。
(3)地理的優位性
汽車経済技術開発区は長春市西南部に位置し、東側は普陽街、長春-瀋陽鉄道から始まり、南側は公主嶺市範家屯鎮、西側は西新開河、北側は景陽大路、支農路、長春西湖に至る。管轄サービス面積は110平方キロメートルである。102国道、 長春-瀋陽鉄道等の対外交通線路が区域内の南部を貫き、バイパス高速道路が中部を貫いている。
(4)産業優位性
汽車開発区は吉林省、長春市の自動車産業の核心区域であり、全国唯一の自動車産業で名付けた国家級開発区である。第一汽車グループ本社、一汽解放、一汽フォルクスワーゲン、一汽豊越などの第一汽車グループの全額出資や持株の完成車メーカーが区内に位置している。区内にはすでに「中型、大型、セダン」の3大シリーズの複数車種の商品ラインナップが形成されている。開発区の自動車部品製造の基盤は非常に充実で、区内には全部で300社ぐらいの自動車部品メーカーと、一汽富維、ジャックセルエアコン、一汽鋳造、一汽鍛造、一汽金型センターなどの国内で比較的に影響力のある自動車部品メーカーがあって、一定規模の付属体系と国内で一定の競争優位性のある部品製造企業クラスターに作り上げた。建設区及び周辺地域は、強固な自動車産業基盤を持っていて、一汽フォルクスワーゲン、一汽解放、一汽轎車などの多くのホスト工場、300社以上の自動車部品企業及び多くの自動車改造企業により、国内外で有名な自動車製造企業クラスターを形成した。一汽技術センター、中国機械工業第九設計院、吉林大学自動車学院などによって、国内で自動車研究開発教育機構が最も密集した地域になっている。全国最大の自動車部品取引集散地、東北地方最大の自動車・中古車取引市場などにより、完備された自動車アフタサービスエリアを構成した。
1.2 プロジェクト建設内容及び規模
1.2.1製品規模
本プロジェクトの前期生産能力は25万セットで、量産三年後、40万セットに達する見込みである。
1.2.2 プロジェクト建設内容
本プロジェクトの敷地面積は20000平方メートルで、工業用建物を建設し、設備を設置した後新エネルギー電池パックを生産する。
1.3プロジェクト総投資額と資金調達
プロジェクト総投資額は100000万元、その内、建設投資額80000万元。
1.4 財務分析及び社会評価
1.4.1 主な財務指標
プロジェクトの落成後、年間売上高は72464万人民元、利益21739万人民元、投資回収期間6.6年(税引後、建設期間2年を含む)、投資利益率21.74%。
説明:表中の「万元」はすべて人民元である
1.4.2 社会評価
プロジェクトの落成後、電池交換モードの標準化、汎用化の推進を加速することに有利である。電池パック交換の標準化の制定を進め、電池パックが異なる車メーカ、電池交換ステーション、ユーザーの間で相互に交換することができる。
1.5 協力方式
独資
1.6 外資導入の方式
技術、設計、建設及び運営
1.7 プロジェクト建設場所
長春汽車経済技術開発区
1.8 プロジェクト進捗状況
プロジェクト協力計画書編成済み
2、協力側簡単紹介
2.1 基本状況
名称:長春汽車経済技術開発区管理委员会
住所:吉林省長春市緑園区東風大街7766号
2.2 概況
長春汽車経済技術開発区(以下は汽開区と略称する)は国務院の許可を得た国家級経済技術開発区で、主に長春国際自動車城の建設の加速、長春西部新城区の建設、第一汽車の切り離した社会的機能の引継ぎという三つの任務を担っている。汽開区の行政管轄面積は110平方キロメートルで、四つの町役場を管轄している。建設区の面積は23平方キロメートルであり、区内の総人口は25万人、その内非農業人口は19万人である。全区には3160余りの各種企業がある。設立以来、前後して国家汽車部品輸出基地、国家汽車電子産業基地、国家新型工業化産業模範基地などの称号を授与された。東北で初めて国家級生態工業モデルパークの創設作業を始めた開発区である。2012年11月にIS09001国際品質管理体系とIS014001国際環境管理体系の認証審査を受け、中国方圓認証グループから品質管理体系と環境管理体系認証証明書を授与された。
2.3連絡方式:
2.3.1プロジェクト協力機構連絡方式
連絡係:張開迪
連絡電話:+86-18514336893
2.3.2 プロジェクト所在市(州)連絡方式:
連絡先:長春市合作交流弁公室
連絡係:張俊傑
連絡電話:+86-15704317930
ファクス:+86-431-82700590
イメール:xmc82763933@163.com