テクノロジー成果産業化
全固体リチウム電池用硫化物固体電解質産業化科学技術成果の産業化プロジェクト
1.プロジェクト簡単紹介
1.1技術成果の簡単紹介
プロジェクトは長春理工大学の無機材料合成とエネルギーストレージ技術チームに由来し、十数年の的確な技術開発に頼って、同チームは2022年8月に国家政策の呼びかけに応じて、吉林君凡硫化材料科学技術有限会社を設立し、全固体電解質と関連シリーズの硫化物の研究・開発、生産、販売の全産業チェーンの運営に専念してきた。
1.2技術分析と優位性
本プロジェクトの核心は特種硫化物のバッチ合成技術-化学動力学で硫化物を制御・合成する技術で、自主知的財産権を持っているし、簡単で操作しやすく、コストが低く、実用性が強くて、特種硫化物の量産化製造技術のボトルネック問題を解決し、技術の成熟度と先進性は業界のトップレベルである。
1.3技術成果の主要製品と応用
プロジェクトの技術成果は主にエネルギー、光電情報、生物及び医療などの分野に応用され、主な製品は以下の4種類を含む。
1.硫化物固体電解質
硫化物固体電解質は全固体電池の核心材料の一つであり、リチウムイオン、リチウム硫黄及び金属リチウムなどの全固体電池システムに幅広く応用される。
2.アルカリ金属/アルカリ土類金属硫化物
硫化リチウムは医薬、精密化学工業などの産業で不可欠な製品である。無水の硫化ナトリウム、硫化カリウムは精密化学工業においても幅広く応用される見通しである。硫化マグネシウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫化バリウムなどは医薬、捺染、発光、医療検査などの分野に広く応用できる。
3.希土類硫化物
希土類硫化物はその独特な電子構造のため、多くの分野に応用される。
(1)硫化セリウム:硫化セリウムは新型の無機化合物で、塗料、プラスチック、ペンキ、ゴム、セラミックス、釉薬、インキ、化粧品、染料、皮革などの分野で応用でき、また幾つかの特殊な機能材料としても使用できる。
(2)硫化プラセオジム:主にガラス、セラミックス及び磁性材料に用いられる。硫化プラセオジムはルシフェリンナトリウム塩の選択的光分解に用いられる。また、繊維分野での使用もますます広くなっている。
(3)硫化ネオジム:硫化ネオジムは主にガラスとセラミック材料の着色及びゴム製品の添加剤に用いられる。
(4)硫化サマリウム:硫化サマリウムは主にセラミックキャパシタと触媒に用いられる。また、サマリウムは原子核の性質があって、原子炉の構造材料、遮蔽材料、制御材料としても用いられる。
4.遷移金属及び炭素族元素硫化物
(1)硫化チタン:スーパーキャパシタ、イオン電池、リチウム硫黄電池、太陽光電池に用いられる。モードロック、Q−スイッチ、光パルス整形、光スイッチ、光学信号処理などの分野で重要な役割を果たしている。非線形光学吸収と光制限性能を持っていて、光制限材料は人の目、感光素子及び光センサを強いレーザーパルスの損傷から保護することができ、民用及び軍需産業分野で重要な応用価値がある。
(2)硫化ジルコニウム:リチウムイオン電池負極、リチウム硫黄電池、太陽光電池、電界効果トランジスタ、熱電デバイス、光電検出器、光ファイバレーザ、センサなどに幅広く応用される。硫化ジルコニウムの吸収係数と光電伝導率は紫外エネルギー領域で最も高くて、紫外線検出と紫外ろ過応用に適している。水素生成の触媒に使用できる。
(3)硫化バナジウム:イオン電池、スーパーキャパシタ、リチウム硫黄電池に幅広く応用される。蛍光性能があって、生体センシングに用いられる。触媒性能がある。電界放出性能があって、タブレットの表示材料として使用できる。p型半導体であって、電子機器に用いられる。超高い電気触媒活性があって水素放出反応を効果的に行い、水と燃料電池の電気分解に用いられる。
(4)硫化アルミニウム:硫化物固体電解質の重要な原材料の一つであり、適切に添加するとその性能を著しく改善することができる。また、太陽光電池、アルミニウム硫黄電池、スーパーキャパシタにも応用できる。そして、光触媒活性があって、孔雀石緑染料、農薬フルオロピロリンアミド、フェノールなどの各種汚染物質を分解することができる。半導体材料であって、線形及び非線形光電素子に適している。
(5)炭素族元素硫化物:硫化物固体電解質の最も重要な原材料の一つである。その独特の物理的、化学的性質のため、光電分野で幅広く応用される。
1.4技術成果の産業化段階
現在、プロジェクトはすでに中間テストを完成し、産業化初期段階においてあり、キログラム級の小規模量産に達し、業界のトップレベルにある。そして2022年8月に吉林君凡硫化材料科学技術有限会社を設立し、サンプルは多くの企業、大学科学研究院に試用され、全固体電池の使用要求に満足することができる。
1.5技術団体
会社の登録資本金は400万元で、2023年6月以来40万元近くの売上である。現在、硫化物固体電解質の中間テストを完成し、1台、1ロット8時間以内のキログラム級量産を実現しており、業界のトップレベルにあって、清華大学深セン大学院、中南大学、天津工業大学、一汽研究院、吉利、山東永浩社などの有名大学と業界のリーディングカンパニーを含んだ比較的安定した協力関係と客層を形成してある。
プロジェクトの責任者は王進賢教授で、前後して長春理工大学化学・環境工程学院化学化工学科副主任、主任、学院の科学研究と学科を主管する副院長を務めたことがある。長期にわたって特種硫化物の合成及び光電分野での応用の研究に注力している。チームには現在固定スタッフ12人があり、そのうち教授は5人、助教授は3人で、いずれも博士学位である。完了または担当中の省・部級プロジェクトは20余り、授権された発明特許は30余り、発表したSCI論文は100余り、省級科学技術の受賞は10余り、そのうち吉林省技術発明一等賞は1つ、二等賞は2つである。
2.市場将来性分析
全固体電池は既存エネルギーストレージ分野の最先端を行くコンテンツの1つとなり、2030年には万億レベルの市場規模に達する見込みである。その時、全固体電池の浸透率は3分の1以上になるが、その中の固体電解質は最低でも全固体電池コストの3分の1を占める。その他の電解質原材料及び関連製品は20種類余りにも達し、いずれも市場の稀な製品であって、光電情報及び生物医療などの分野で応用の見通しは非常に高いし、将来の市場空間は非常に大きい。
本技術は硫化物固体電解質の量産問題を解決し、現在業界のトップレベルにあり、製品は複数社の主流電池企業の試用、検証を経て、良い効果を獲得している。また、現在、核心発明の特許として15項を出願しており、自主知的財産権を備え、明らかな技術的優位性と核心競争力を備えている。
3.融資需要と融資用途
プロジェクトは100万元を融資する予定で、主に設備の更新とモデルチェンジに用いて、生産量と品質を高める。その後、知的財産権の配置に用いる。
1年目:既存の中間テスト作業ラインを基に、二世代合成設備を設計、オーダーメイドし、生産量を1台1ロット2kgレベルに達させる。出願する核心特許の数は15項以上で、硫化物固体電解質の企業標準を形成する。
2年目:設備は安定的で、年間生産量は1トン以上、売上は1500万元に達し、授権された発明特許は10項以上。
3年目:固体電解質製品の市場占有率は70%以上で、会社の技術と生産能力は業界トップレベルに達させる。さらには確実で実行可能な設備拡大技術方案を作成し、年間生産量を500トンの規模まで形成させる。吉林省のハイテク企業に申告し、硫化物固体電解質の業界基準の制定準備をする。
4.技術成果の効果分析
4.1経済効果
現在、会社で中間テストを完成した製品の種類、市場予測及び硫化物全固体電池の将来性に基づくと、もし全固体電池産業チェーンが形成されたら、市場浸透率は既存の動力電池の10%に達し、年間売上は億元以上に達される。
4.2社会効果
プロジェクトの建設は産業政策に該当し、会社の発展方向に適合する。プロジェクト運営後、企業に豊かな収益をもたらし、地方財政収入を増加させるだけでなく、地域経済の成長促進にも積極的な役割を果たすことができる。同時に、プロジェクト運営の技術条件、資源条件、外部協力条件、交通条件と環境条件はすべて保障されていて、比較的に良い社会的効果をもたらす。
5.連絡方式
連絡係:王進賢
連絡電話:18686684860