1.プロジェクト簡単紹介

　1.1技術成果の簡単紹介

　CAE (Computer Aided Engineeringエンジニアリング設計のコンピュータ支援工学)シミュレーションソフトウェアは工業ソフトウェアの研究開発と設計のソフトウェアで、構造の耐久力、放熱、振働、電磁、流体などの異なる物理的なシーンをシミュレートすることができる。特定タイプの工程や製品のために開発された製品性能の分析、予測、最適化ソフトウェアは、専用CAEソフトウェアと呼ばれる。多種の工程や製品の物理的、力学的な性能を分析、シミュレーション、予測、評価、最適化を行い、製品の技術革新を実現するソフトウェアをユニバーサルCAEソフトウェアと呼ぶ。

　1.2技術分析と優位性

　1.2.1核心技術の分析

　プロジェクトは完全に自主的に制御する高効率のシミュレーションプラットフォームSciFEA、マルチフィジカルフィールドカップリング解析、橋の信頼度評価(RAB)などのシミュレーション技術を採用している。

　1.2.2技術革新と優位性

　プロジェクトはマルチフィジカルフィールドカップリング解析能力と高性能計算技術の優位性に立脚して、工業シミュレーションシステムソフトウェアを開発する。システムは製品と工程の全ライフサイクルを通して、汎用システムを基礎にして、異なる場合に応じてカスタマイズしたサービスモデルを作る。

　1.3技術成果の主要製品と応用

　プロジェクトの主な製品は熱交換所のエンジン最適化、スマート油田管理システム、橋の信頼度評価と応用を含む。

　製品開発の段階で、CAEは部品と製品について、有効的にシミュレーション検査を行い、部品と製品の技術パラメータを確認し、製品の欠陥を発見し、製品の設計を最適化すると同時に製品の開発コストを大幅に削減する。メンテナンスの段階で製品の故障原因、品質要素などの分析ができる。CAEは主に自動車、航空、電子、土木工学、汎用机械、兵器、原子力、石油、化学工業などの領域に応用される。

　1.4技術成果の段階

　プロジェクトは既に一つの産業化が完了済みで、もう一つは研究中である。

　1.5技術団体

自主制御可能（Autonomous &Controllable）なCAE工業シミュレーションソフトウェアの開発主体は吉林省楓瑞テクノロジー有限公司で、2023年9月に設立され、同社は、ハイテックチームと戦略リソースを取り入れながら、20年以上にわたり120件余りの典型的な産業応用を実現し、構造分析、疲労分析、熱分析、電磁分析、最適化分析などを含むさまざまな製品モジュールマトリックスを成功させ、科学研究と教育研修で広く応用できる完全自主制御可能なSciFEA有限要素分析システムを形成した。現在、会社の技術チームのリーダーは下記の通りである。

銭華山（多物理場カップリング専門家）は、北京交通大学固体力学博士、中国力学会計算ソフトウェア専門グループ専門家、中国工業サービス連盟副理事長、国家タイマツ計画「スーパーコンピューター有限要素解析システム」責任者である。国家自然科学重大プロジェクト、国家科学技術支援プロジェクト、約100件近くの業界応用プロジェクトを主導してきた。工業モデリングと計算分野で20年以上の開発と応用経験を有している。

傅向栄教授（高性能計算ユニット専門家）は、清華大学土木系構造工学専攻博士、北京大学力学と工学科系で博士研究員を務め、Emerald出版社の年度「Highly Commended Award」を受賞し、国家自然科学二等賞を受賞した。

高英博士（エネルギー分野でのトップ人材）は、中国科学院力学研究所の博士研究員であり、北京科技大学博士、CAE分野で12年の実務経験があり、石油、環境、海洋など多くのプロジェクトのシミュレーション計算研究開発に参加した。数値シミュレーション開発及び石油分野におけるシミュレーション技術の実現に精通している。

陶召勝（ソフトウェアエンジニア、アジャイルエンジニアリングコンサルタント）は、20年以上にわたるソフトウェアエンジニアリングの経験を持ち、元Huawei会社の優秀なアジャイルコーチである。得意なコンサルティング分野は、ソフトウェアエンジニアリングとアジャイル、ソフトウェアアーキテクチャとデザイン、コード品質、ソフトウェアテストが含まれている。

厖清武（CTO）は上海交通大学の管理科学と工学博士大学院生で、これまで、連合信用管理有限公司河南支社の信用格付けディレクター、MAKELUMER独立取締役、グローバル産業エンパワーメントセンター（松山湖）の理事会理事、帝一国際実業副総裁などを歴任している。業界の研究、産・学・研連携、産業チェーン再構築などにおいて豊富な経験を有している。

　2.市場将来性分析

世界の工業ソフトウェア産業規模は2016年から持続的に拡大しており、2022年には4779.5億ドルに達した。工信部のデータによると、2022年までに、中国の工業ソフトウェア市場規模は既に2407億人民元に達した。しかし、中国の工業ソフトウェア市場規模が世界市場のわずか7％しか占めておらず、中国の工業付加価値が世界の工業付加価値の約30％を占めていることと比較すると、大幅に下回っている。核心工業ソフトウェアは35の「首絞め」の工程の13番目であり、中国の産業チェーンの柔軟性と安全水準に深刻な脅威を与えている。中国国内の工業ソフトウェア分野では、供給中断やセキュリティバックドアなどの「首絞め」の危機はこれまでに複数回発生した。工業設計分野市場の70％や工業シミュレーション分野の90％が外国の大手企業のANSYS、MathWorks、Dassault、Siemens、Altair、MSCなどに独占されいる。

第6回目中国工業ソフトウェア開発ハイレベルフォーラムで、工信部ソフトウェアサービス産業局は工業ソフトウェアの開発の重要性を強調し、「中国製造2025」及び「インターネット」行動計画を実行するための重要な切り口として、工業ソフトウェアは一連の国家戦略の成功実施の鍵となることを述べた。同時に、「中国製造2025」及び「インターネット」行動計画が工業ソフトウェアの開発に新たな要求や新たなチャンスをもたらすことも述べている。21世紀以来、一方ではCAE技術はコンピューター技術、特にハイパフォーマンスコンピューティングの発展と共に急速に発展され、さまざまなシミュレーションアルゴリズムが出現し、ソフトウェアのシミュレーション精度や効率などが大幅に向上し、商業応用分野が急速に拡大している。同時に、CAE領域の産業クラスターが高まりつつあり、大手ソフトウェア企業は分析技術の向上や応用領域と市場の拡大を図るため、CAE産業市場規模は下流業界の需要規模の増加に伴い拡大している。

　3.融資需要と融資用途

　プロジェクトは3000万元の融資を計画し、，長春工業CAEソフトウェア研究開発センターの設立とエネルギー管理支社の投資に用いる。

　4.技術成果の効果分析

　4.1経済効果

　プロジェクトの技術成果が産業化された後、約20000万元の市場価値を生じる見込みである。

　4.2社会効果

　プロジェクトは政・産・学・研の各側の協力のもとで、シミュレーション技術は工業ソフトウェアの主な構成部分として更に大きな働きを果たすことであり、もっと広い融合応用を実現し、デジタル化中国の建設を推進し、中国の装備清掃業の核心競争力の高め、国家戦略安全の保障に重要な意義を持っている。

　5.連絡方式

　連絡係：周暁明

　連絡電話：15948353088